お役立ち情報 デジタルで実現!クリニックの効率化
患者さまの満足度を向上させる
クリニックのDXとは?
2020年9月に行われた調査によると、患者さまが受けた医療に対する満足度は90%以上と高水準を示しています。その一方、残念ながら満足していない方の理由の上位に「待ち時間の長さ」や「医師からの説明」が挙げられました。「長時間待ったわりに、ドクターの説明はすぐに終わってしまった」と感じてしまった方も少なくないようです。このような課題解決のために、今何に取り組むべきか? キーワードは「クリニックのDX(デジタルトランスフォーメーション)」です。
*(日医総研)第7回日本の医療に関する意識調査より
診察のプロセスで起こるロスタイムを解消し、説明の時間を十分に確保
クリニックに行った際、診察や検査より待ち時間を長く感じた経験のある患者さまは多いようです。
患者さまが来院してからクリニックを出られるまでの間には、「受付→診察→検査・処置→診察(説明)→会計」というプロセスがあり、その間には待ち時間が生じます。医療事務スタッフやドクター、看護師などは、「検査機器への患者情報の登録」「検査結果のカルテへの入力」などを行っています。一つひとつにかかるのはほんの数分ですが、大勢の患者さまに関する情報を扱うため、結果的に時間がかかってしまうのです。
電子カルテを中心に、さまざまなシステムや機器をオンラインでつなぐデジタルソリューションを導入すると、診察や検査などのプロセスが連携されます。たとえば、ドクターが電子カルテに血液検査と画像診断のオーダを入力するだけで、必要な検査情報が各機器にリアルタイムで展開されます。もちろん患者IDも共有されるため、転記や入力のミスも防げます。検査終了後には、これらの結果も同時に電子カルテに反映され、画像もファイリングされます。
「検査オーダの入力なんて、1~2分程度のもの。大した時間短縮にはならない」と思われるかもしれません。しかし、たとえば患者さまが30名となれば、2分×30名分=60分。大幅な時間の短縮につながります。
デジタルソリューションによる連携のメリットは、これだけではありません。すでに多くのクリニックで導入されているWeb予約や、以前にこのお役立ち情報Vol.4で紹介したWeb問診などの活用、さらに診察の順番を院内に掲示したり携帯電話・タブレットなどに通知したりすることで、患者さまのクリニック滞在時間を大幅に削減できます。
また自動受付精算機の導入により、「受付から診察まで」や「会計までの順番待ち」にかかる時間を短縮。さらに医療事務スタッフと患者さまの非接触化も実現できます。最近では空中に浮かぶ像に向かって操作を行うことで、タッチパネルによる間接的な感染リスクを回避する「タッチレスソリューション」も登場しました。
デジタルソリューションの導入は患者さまの長時間滞在を短縮しながら患者さまとしっかり向き合う時間が確保できる上、非対面・非接触により感染リスクの低減にも寄与します。
「わかりやすい」説明を実現し、インフォームドコンセントの質を向上
最初に紹介した調査では、「医師の説明」も患者さまの不満の上位に挙げられています。医学的な内容で難しいこともあり、「ドクターに質問しづらい」「つい分かったふりをしてしまう」という声も聞かれます。デジタルソリューションの導入は、患者さまの「わかりやすく説明してほしい」という要望にも応えます。
最近の傾向として、超音波診断装置を導入されるクリニックが増えています。超音波検査の画像は診療報酬請求の際に記録としてカルテに添付することが義務付けられていますが、電子カルテと連携することで、この添付のための作業が簡単になります。これにより、忙しいドクターの手間を省ける上、画像の取り違いなどのミスも防げます。
電子カルテや画像ビューアを使って説明することで、これまでドクターの言葉や絵に頼っていたものがより患者さまへ伝わりやすくなります。結果的にインフォームドコンセントの質の向上が期待できます。
わたしたちは医療現場の多様なデジタルソリューションを組み合わせてモデルケース化し、クリニックのDXを実現するソリューション「Digital Clinic」を提供しています。電子カルテを中心にさまざまなシステムや装置を連携し、医療の質の向上と効率化を推進するサービスです。クリニックの特長や個性を生かした最適なソリューションを提案し、導入していただくことで、患者さまの満足度アップをサポートします。