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クラウドかオンプレか?
クリニック向け電子カルテの種類と選び方

クラウド型電子カルテとオンプレ型(院内サーバ設置型)電子カルテの比較

クラウド型電子カルテとは

インターネットを通じてネット上で提供されるシステムを使い、そこでデータを管理するタイプの電子カルテシステムです。
システムの保守管理からソフトウェアのバージョンアップ、データのバックアップまで自動で行われます。

オンプレ型電子カルテとは

サーバなどハードとソフトウェア含めた情報システムを院内で保有するタイプの電子カルテシステムです。
自院でネットワークやサーバ保管環境を構築し、システムの保守管理やバージョンアップ、バックアップを行う必要があります。

クラウド型電子カルテとオンプレ型電子カルテの特徴

クラウド型電子カルテ

  • インターネットがあればどこでも使える
  • サーバが不要、設置スペースも不要で導入コストが低減できる
  • サーバ管理・ソフト更新が不要で運用コストが低減できる
  • クラウド管理事業者による堅固なセキュリティ
  • 災害の影響を受けにくい

オンプレ型電子カルテ

  • カスタマイズ性が高く、入力支援機能が充実している
  • 端末台数の拡張性に優れる
  • 医療機器との高度な連携が可能
  • 独自で堅固なセキュリティ対策ができる
  • ベンダーによる手厚いサポートが受けられる

レセコン一体型電子カルテとORCA連携型電子カルテの比較

クリニック向け電子カルテにおける「一体型」と「連携型」

電子カルテは大きく2つのタイプに分けられます。1つは一体型と呼ばれる、メーカーが開発するレセコンと電子カルテが一体となるタイプ。もう1つは連携型と呼ばれる、電子カルテに日本医師会ORCA管理機構が開発する「日医標準レセプトソフト」(ORCA)を連携させるタイプです。クラウド型電子カルテの多くはこのORCA連携の方式を採用しています。

レセコン一体型 電子カルテの特徴

「診療記録」と「レセプト情報」を一元管理しているため、操作のしやすさがあげられます。
ウィーメックスヘルスケアシステムズの電子カルテ「Hi-SEED W3EX」はレセコン一体型です。レセプトチェックシステム「べてらん君collaboration Plus」が標準搭載されており、レセプトコンピューターの開発・運用で培った技術とノウハウが結集した請求業務に強い電子カルテです。
チェック画面から直接該当カルテの確認・修正が可能なので、レセプト業務の効率化を図りながらドクターや医事スタッフの働き方改革をサポートします。


ORCA連携型 電子カルテの特徴

すでにレセコンにORCAを使用してる場合、事務スタッフが操作に慣れているため導入がスムーズです。
ウィーメックスヘルスケアシステムズの電子カルテ「Hi-SEED Cloud」は「ORCA連携型」です。
日本医師会ORCA管理機構では、「安心・安全な電子カルテ」を評価するMehISaa認定制度*があり、「Hi-SEED Cloud」はMehISaa認定を取得しています。  

* ORCAMO保健医療福祉情報セキュリティ認定局 https://mhis.orcamo.co.jp/

電子カルテはクラウド型とオンプレ型で、またレセコン一体型とORCA連携型で大きく4種類に分けられ、それぞれに特徴があります。導入する電子カルテの種類をまだ決められていない場合は、ご自分の診療スタイルに合わせて選ぶことが大切です。さらに詳しい内容についてはお気軽にご相談ください。

知っておきたい、レセコンと電子カルテの違い

レセコンとは

レセプトコンピュータを意味する略称で、医事会計システムとも呼ばれています。複雑な計算によりレセプト(診療報酬明細書)の作成を行うほか、窓口会計の計算、領収書の発行、処方箋の発行など多くの機能があります。厚生労働省によるレセプト請求の原則電子化やオンライン化など省令の施行により、現在大規模病院から診療所まで全国ほぼすべての医療機関に導入されています。

電子カルテの普及率について

一般診療所(無床診療所)の電子カルテの普及率は49.6%*です。近年の新規電子カルテ導入件数は、年間2000件程度の新規開業施設(継承・移転は除く)のほぼ全てに導入されています。一方、電子カルテ未導入の既存施設は約5万件ですが、導入に至るのは年間1000件程度です。前者の電子カルテ導入件数が多い理由としては、新規開業医は比較的若い先生が多く、勤務医時代に電子カルテの使用経験があるため、電子カルテが不可欠なシステムとして認識されていることが考えられます。

* 出典:矢野経済研究所「2022年版 医療情報システム(EMR・HER)市場の将来展望」

レセコンと電子カルテ 押さえておきたいポイント

レセコンは会計情報を管理するシステムで事務員が使います。電子カルテは医療情報を管理するシステムで医師が使います。この二つのシステムは連携することでより価値が高まります。

電子カルテを導入していない医療機関の場合、医師が記入した紙カルテを見ながら事務員がレセコンに処置や処方を入力するとレセコンが診療報酬を計算しレセプトができ上がります。カルテは手書きのため読み間違いが起こりやすく、入力ミスなどヒューマンエラーも発生しがちです。確認や修正作業により事務員の労働時間が増加する上、請求ミスがあると審査機関よる査定や返戻により報酬が減額されることにつながります。さらにカルテは増え続けるため紙を管理する場所や手間もかかり施設の負荷は大きなものになります。

一方、電子カルテを導入している医療機関では電子カルテとレセコンは連携されているか最初から一体化されているため、受付から診療、会計業務までの情報を一元管理できます。医師が電子カルテに入力した医療情報をもとにレセコンが自動的に明細書を作ります。精度の高い請求業務がスムーズに行える上、事務員の負担が減るため働き方改革にもつながります。

また電子カルテは院内のさまざまな医療機器やシステムとの連携の要となります。スムーズな連携のできる電子カルテを選ぶことがクリニックのデジタルトランスフォーメーション(DX)実現の第一歩となります。

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