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導入事例

サポートも満足。
導入により職員に対する付加価値が生まれました。

えにわ病院(150床) : 北海道恵庭市

医療法人社団我汝会えにわ病院(北海道恵庭市黄金中央2-1-1、増田武志理事長、病床数150床)は平成27年1月、レセプトチェックシステム『べてらん君collaboration Plus』を導入。そこで、えにわ病院医事課の小林伸敏課長と舘義隆係長に病院の特徴と『べてらん君collaboration Plus』の導入理由・稼働後の効果等について話を聞きました。

  • * 本ページは「病院新聞 2015年9月24日 掲載」の内容を、現社名に変更して掲載しております。(2021年3月31日より社名変更)

貴院の特徴について教えてください。

小林:

診療科目は5科ありますが、基本的に整形外科の専門病院です。2次救急も行っており、そのためのベッドの確保はしてありますが、その他の入院患者様はすべて整形外科手術をする方です。整形外科に特化しており、全国的にも珍しく、脊椎、股関節、膝関節、上肢、下肢などの専門医が揃っています。入院病床は3病棟あり、病床数150床は看護配置7対1で、そのうち30床を地域包括ケアの病室として使用しています。

平均在院日数は15.2日で、DPC対象病院です。昨年の全身麻酔の手術件数は2,362件で、人工関節の手術では国内でトップクラスの実績があります。手術室は入院で4つありますが、それとは別に外来にも1つあります。他の病院では通常、アキレス腱などの手術は入院して手術を行うのですが、当院は外来で行い、日帰りで済みます。また、手術室はクリーン度を保つために3重の構造になっており、全国的に見ても感染率が非常に低いです。

前身の哲仁会えにわ病院は昭和62年に開院しました。平成16年5月、JR恵庭駅東口へ新築移転すると同時に医療法人我汝会えにわ病院と改称し、現体制になってから11年になります。北海道内はもちろん全国から患者様がいらっしゃいますが、恵庭駅は新千歳空港に近く、快速エアポートも止まりますしエレベーターも付いていますので、患者様は来院されやすい環境になっています。

レセプトチェックシステムを導入したきっかけについて教えてください。

小林:

以前は医事コンピュータに付属している簡易チェックを使って、エラーリストを出してみたりしたことはありましたが、レセプトチェックシステムは導入していませんでした。電子カルテを昨年12月から稼働したのですが、それに併せてレセプトチェックシステムも導入しました。

舘 :

私は電子カルテシステムが動き出した今年の1月から当院で働き始めました。電子カルテに移行するというのは非常に手間もかかるので、負担が軽くなればということでレセプトチェックシステムも併せて導入すると聞いていました。

1月下旬に『べてらん君collaboration Plus』が納入されたのですが、医事課スタッフは電子カルテでバタバタしている時なので、できたら『べてらん君collaboration Plus』の稼働は先送りしたいとの意見でした。しかし、私は以前勤務していた病院で他社製のレセプトチェックシステムを使っていたことがありましたので、「そんなことを言っていないで、早く稼働させたほうが自分たちも楽になるから」とスタッフを説得しました。スタッフは「また仕事が重なるのか」と危惧していましたが、納入したその月から稼働させました。

電子カルテに移行する時は、医事課スタッフだけではなく医師、看護師、コ・メディカルにも想定外なことが多く起きました。移行作業などで、思わぬエラーが出たりしますが、それを『べてらん君collaboration Plus』でチェックをかけることによって、「この病名がおかしい」という箇所や、ミス、システム上のエラーも見つけることができました。

私はレセプトチェックシステムが稼働したら楽になるのはわかっていたのですが、結果としてはスタッフもあの時稼働して良かったと実感しています。

『べてらん君collaboration Plus』を採用した理由を教えてください。

小林:

他社製品を含めてデモを見て、比較検討した上で、一番見やすく、操作性の良い『べてらん君collaboration Plus』を採用しました。また、スタンドアローンで、院内の医事コンピュータ1台1台に『べてらん君collaboration Plus』を入れることができるのも大きな魅力でした。

舘 :

『べてらん君collaboration Plus』の機能に薬の添付文書情報なども入っています。今まで今日の治療薬などの書籍で薬の効能をひとつひとつ見ていたのですが、『べてらん君collaboration Plus』を立ち上げておけば画面で見て調べることができるので、各端末に入れることができる意味は大きいです。

個人的には、以前に他社製品を使っていたこともあり、他の医療機関に相談をされることもありますが、操作性やスピードなどを含めて『べてらん君collaboration Plus』をお薦めしています。

導入後、レセプトにかかる時間は変わりましたか。

舘 :

当院では毎月のレセプトの件数は外来で約6,000件、入院で約600件あります。レセプトデータさえ作成すれば、この件数を『べてらん君collaboration Plus』は、2~3分で処理します。スピードが速いため、月に3~4回はチェックをかけて、スタッフが点検しています。

外来でスタッフ全員が揃ってレセプトの作業をするのは最初の2日間だけです。入院部門も外来部門も残業時間は3割減少しました。また、改善したのは残業時間だけではありません。以前は1人が1枚のレセプトを1回確認して、終了していましたが、今はダブルチェックができるようになりました。審査機関がレセプト審査を強化している中で、ダブルチェックは必要不可欠だと考えています。

『べてらん君collaboration Plus』で月半ばにもチェックリストを出力し、修正しているので、これまで月初にレセプト業務が集中していましたが、その負担は軽減されました。もちろんエラー項目が出てくるので、点検・修正自体もスムーズに行なうことができ、その分精度を上げようと取り組んでいます。レセプト点検は全て職員で行っているため、不慣れな新人もいますが、今は私たちがダブルチェックをして新人の間違いの指摘をしたり、指導できます。残業をしなくても、スタッフがお互いの点検までできるようになりました。このためますます精度が向上しています。

レセプト期間中は一通り修正が終わったところで、再度チェックをかけます。人の目では漏れてしまう部分もあるので、最終チェックをした後に送信しています。

査定・返戻率に変化はありましたか。

舘 :

『べてらん君collaboration Plus』を導入したことで、査定・返戻率は減少しています。特に当院は手術が多いので、金額にすると大幅に影響があります。

単純な登録ミスはどうしても出てきてしまうのですが、保険者番号・記号などもチェックしてくれるので、レセプトを提出する前に確認することができるようになりました。

もちろん査定・返戻があってからの対応よりも提出前の対応の方が良いのですが、導入前の時間に余裕がない状態ではなかなかできなかったことです。たとえば他にも、提出する前にコメントを書いていれば問題がないレセプトを、以前は医事コンピュータに打ち込む余裕がありませんでしたが、今は『べてらん君collaboration Plus』でチェックがかけられ、時間に余裕ができ、対応もできるようになっています。そういった部分も査定率に影響はしていると思います。

『べてらん君collaboration Plus』の操作性について教えてください。

舘 :

『べてらん君collaboration Plus』の設定は私が主に担当しています。たとえば、当院は整形外科専門なので痛み止めの種類がたくさんあります。基本は添付文書に記載のある病名が適応ですが、医師が付ける病名が様々なので、過去の査定などを見ながら、「この薬はこの病名でも大丈夫だな」というものがあればどんどんメンテナンスをして、当院仕様にカスタマイズしています。

日常のメンテナンスは操作が簡単なので、今は他のスタッフでも設定を行うことができるようになりました。それくらい操作性は良いです。さらに、バージョンアップで定期的に機能アップしており、コメント対応が必要なものも自動的にチェックがかかるなど、非常に便利になりました。自分たちでカスタマイズしなければいけないものも、機能が追加されることにより、その作業が必要なくなるので助かっています。

ウィーメックスヘルスケアシステムズのサポート体制はいかがですか。

舘 :

不明点はメールや電話でウィーメックスヘルスケアシステムズに連絡をとっています。担当者がいない時でも別の方が対応してくれて、すぐに回答がもらえますので、サポートについては満足しています。

今後の取り組みについて教えてください。

舘 :

今後は『べてらん君collaboration Plus』を使って空いた時間を有効に使うことで、新人教育や全体のレベルアップを図りたいです。今まで1人で見ていたものをダブルチェックにしても漏れは出てきます。私が新人の点検したものを確認すると、どうしても漏れや間違いがあります。新人以外にもこのような間違いをしている可能性がありますので、これを個人の情報から医事課全体の情報にし、病院の財産にするための時間に充てたいです。

毎月行っている医事課の会議でもこれらの情報を共有したり、随時気付いた情報を流したりする時間は『べてらん君collaboration Plus』を導入したことにより生まれました。レセプトのレベルはその病院のレベルを表していると考えています。さらに医事課全体のレベルアップを図りたいです。

小林:

残業時間が減少するメリットはもちろん、精度が上がることによって、今まで見落としていたものが見えてくるというプラスと、職員に対する付加価値が生まれたことが非常に大きいです。これはレセプトの金額だけでなく、いろいろな委員会活動や外部に対する研修に時間を使えるようになり、我々医事課職員にとって直接的な数字よりも大きい付加価値を生んでいると実感しているところです。普通はそのようなものは目に見えませんよね。使ってみて初めて付加価値の大きさに気付いたのが『べてらん君collaboration Plus』を導入した最大の効果でした。

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